近未来予測

2001年7〜12月号

2001.7

7/2 日経平均 12,751円     TOPIX 1287p    1ドル=124.55円

六月の出来事

 日経平均、TOPIXともに軟調が続く。

 小泉内閣が構造改革案の骨格を打ち出したにもかかわらず、日経平均1万3千円の壁は厚く、軟調な展開が続いています。上にも下にも行かない、一番いやらしい展開。

 個別で見ると、上げたところは、明電舎、北野建設、東芝プラント建設、ダイドーリミテッド、三陽商会、台糖、日本製鋼所など、あることはあるものの仕手くさいものが多く、太い筋が見えません。
 一方下げたところは、第一家電、板硝子、日立化成、昭和電工、日本ビジネスコンピューター、インプレス、古河電気工業にいたっては千円を割ってしまいました。

 

今後の予想

 小泉内閣の構造改革案は、評価できると思いますが、なぜ市場の反応が鈍いのでしょうか。やはり、実行力が不透明と言うことでしょうか。

 僕が株式市場を見渡しても、安いと思える株、買いたい株がほとんどありません。日経平均が重たいのも、ネットバブルの後遺症はそう簡単には改善しないと言うことでしょう。今は、しっかりリハビリの時。方向がはっきりするまで辛抱するしかないんでしょうね。

 

2001.8

8/3 日経平均 12,241円     TOPIX 1219p    1ドル=123.80円

七月の出来事

 一時は、日経平均11,600円を切りましたが、その後、参議院選の翌々日に400円以上上げ、なんとか1万2千円を回復しました。

 下げたときは景気の先行きが悪くなるならと、上げたときは回復の兆しが見えると、いつもいつも後講釈の株式市場であります。

 個別で上げたところは、ダイドーリミテッド、明和産業、三洋化成工業、サミー、良品計画、シーアンドエス。

 下げたところは、第一家電。(かなりやばい) トレンド・マイクロ、スミダコーポレーション、日東電工、東芝プラント建設、スター精密、キッセイ薬品、東洋エンジニアリング、千代田化工建設、北野建設など。 東証1部だけで30%以上下落したところが約20銘柄。

 また、赤字決算の見通しからソニーも約25%下げました。

 

 

今後の予想

 7月30日の11、579円が大底とはとても思えませんね。大底を打つときは、コツンと音がするもの。今回はその音がまったく聞こえません。底をつけないのなら例のようにダラダラとした展開が続くことでしょう。

 もっとも、今の’日経平均’はハイテク株中心に組み込まれた歪(いびつ)な指標ですから、この数字に振り回されることなく、自分の信じた銘柄を辛抱強く見守っていればいいのですが。

 ただ、僕が今の株式市場を見渡しても’カイ’たくなるような銘柄はありません。

 

 

2001.9

9/3 日経平均 10,409円     TOPIX 1071p    1ドル=118.90円

八月の出来事

 NYダウが1万ドル、ナスダックも1800ポイントを切ったことも手伝い、日経平均、TOPIXとも急落。下げ止まりません。

 最も下げのきついのは例によってハイテク株。最近は、IT不況の言葉も踊るようになるほどハイテク株はトンネルに入りました。日立、東芝、富士通が大幅なリストラ計画を打ち出したにもかかわらず、株価はそれほど反応しませんでした。

 一方、不動産、東ガスなどのオールドエコノミー株については、それほど下げていません。

 個別に上げたところは、日東大都工業、明和産業、東急不動産、大豊建設、道路株、グンゼ、京成電鉄、三井倉庫など。

 逆に下げたところは、ステラケミファ(47%下落)、マクニカ(43%)、スミダコーポレーション(41%)、CKD(37%)、アルファシステムズ(36%)、伊藤忠テクノ(34%)、日本テレコム(34%)、スズケン(34%)、ファーストリテイリング(33%)、東京精密(33%)、コナミ(32%)、トレンドマイクロ(32%)など。

 

 

今後の予想

 とりあえず日経平均1万円を目指すでしょうね。1万円近辺になれば達成感から少しは落ち着くでしょう。ただし、NYダウやナスダックがガンガン下げれば日経平均やTOPIXもシンクロするはず。日経平均9000円や8000円も視野に入ってくるでしょう。

 何しろ、世の中が真っ青にならない限り大底ではありません。

 以前、『ファーストリテイリングが2割から3割下げたら、そのときが日本株の底になるでしょう』と当サイトで予言しましたが、これは訂正です。なぜなら、東ガスなどの一部強い内需株が下げていないからです。大底を打つときは、何もかも大きく下げ、『日本は、世界はどうなっちゃうんだろう』と青くなるはずですから。

 

2001.10

9/28 日経平均 9,774円     TOPIX 1023p    1ドル=119.25円

 

九月の出来事

 2001年9月11日はアメリカにとって、世界の国々にとっても忘れられない日になってしまいました。 アメリカ経済の中で唯一元気であった個人消費が、今回の大規模テロで落ち込むなどの観測から、NYダウは急落。 一時8000ドルギリギリまで下げました。 一番痛手を被ると見られる航空株、損保株が暴落。 ボーイング社などの航空会社が今後を悲観してか、1万人単位のリストラを発表。 NYダウにシンクロして日本、ヨーロッパ、アジアの株式市場も急落。 ただ、月末になり、幾分落ち着きを取り戻し、8800ドルまで戻しました。

 一方為替は、今回ばかりは有事のドルとはいかず、115円台までドル安になってしまいました。 その後、日米の協調介入により119円台まで持ち直しました。

 12日の日経平均はあっさり1万円を割りました。 僕を含めて多くの人が1万円を切ることを予想はしていましたが、まさかこんな形でとは。

 

 

今後の予想

 二つのシナリオが考えられます。

 シナリオ1

東京ガスなどの強い銘柄が急落し、セイリング・クライマックスを迎える。 このことで日経平均は大底を打つ。 大きなリバウンドの後、日本株式市場は健康的な上昇をする。

 シナリオ2

個別的には、ほぼ底値に達している銘柄が多く出現している。 よって、セイリング・クライマックスなしに日経平均は上昇する。 この場合は、上昇期間は短く、またその大きさも小さい。

 

 それぞれの確率が、どれほどかはまったく分かりませんが、雰囲気的にはシナリオ2の可能性も出てきました。

 いずれにしても、当サイトの指南八ヶ条にもあるように、3年後に儲かっていればよいと言う考えにのっとれば、バーゲンセールとみなしても良いと思います。 ただ、どの株もバーゲンというわけではなく、『安物買いの銭失い』 にならぬよう気をつけなければなりません。

 

2001.11

10/1 日経平均 10,347円     TOPIX 1055p    1ドル=122.28円

 

十月の出来事

 NYダウが意外にも強く、9400ドル近くまで戻したこともあり、日経平均も1万円を回復。 主要ハイテク株がストップ高するなど、一時はこれで戻り歩調か?と、思ったほど。 しかし、やっぱり相場は重く、1万4千円前後で足踏み状態です。

 

 

今後の予想

 先月、私が掲げた二つのシナリオ。

 シナリオ1

東京ガスなどの強い銘柄が急落し、セイリング・クライマックスを迎える。 このことで日経平均は大底を打つ。 大きなリバウンドの後、日本株式市場は健康的な上昇をする。

 シナリオ2

個別的には、ほぼ底値に達している銘柄が多く出現している。 よって、セイリング・クライマックスなしに日経平均は上昇する。 この場合は、上昇期間は短く、またその大きさも小さい。

 

 現時点では,シナリオ2が当てはまります。

 ただ、アメリカの炭そ菌騒ぎが思ったより長引きそうで、消費マインドがかなり落ち込んでいるようです。よって、再び暴落の恐れもあります。 キャッシュポジションを高めつつ、慎重に対処しておくことが肝要でしょう。 つまり、『大勝負は火傷の可能性が高い』、ということです。

 今の僕のポジションのように、総資金の3割程度の株投資であれば、仮に大暴落が起きて今の半値になったとしても、(30%の半分)ですから、総資金の15%落ち込んだにすぎません。 ところが、資金すべてを株に投資していれば、50%落ち込んだことになります。

 たしかに株が上昇した時は、後者がより多く儲かるわけですが、そこが株の難しいところ。どっちに転んでも動ける状態にしておくのが上手な投資家だと思います。

 

2001.12

10/3 日経平均 10,370円     TOPIX 1029p    1ドル=123.63円

 

十一月の出来事

 アフガン情勢の進展からNYダウは一時9900ドルに乗せ、ダウ、ナスダックともに堅調。 一方日本は、サプライズ其の@があさひ銀行の百円割れ。 サプライズ其のAは、アメリカテロの影響で大成火災海上保険の破綻。 400円あった株価が一夜にして紙くずに。 そして上場を果たした電通の寄り付きの株価。 既にご承知のように証券会社が売り値を間違えて入力したとのこと。 サプライズ! 

 個別で上げたところは、宮越商事、ヤマト、ラウンドワン、東京精密、ユニオンツール、日本電産、松竹、東京エレクトロン、船井電機、松下通信工業、ローム、トミー、アンリツ、パイオニア、メガチップス、シャープ、ソニーなど。

 下げたところは、ケンウッドが100円を切り一ヶ月前の半分の株価に。また、日産火災海上、大阪酸素工業も11月だけで約半値になりました。 その他、東日本銀行、コジマ、あいおい損保、JUKI、東京テアトル、エスバイエル、丸善、ゴールドクレストが安くなりました。

 

 

冬の時代到来か

 今後、日本株式市場がどうなるのか、まったくわかりません。

 何しろ今は、上げもせず下げもせず、ほとんど動かない状態。 上場した電通だけがひとり気を吐いているくらいで、仕手株も全くダメ。 最近の株式市場で『出来事』と言えば、破綻しそうな企業の株が急落して百円を割り込むことくらい。 11月で言うとあさひ銀行やケンウッド。 なんせ、百円を切っている企業が百社を超えると言うから驚き。 一昔前までは、1部上場企業に勤めていると、それだけでエリートコース、将来安泰と羨望の眼で見られていました。 ところが今は、へたな上場企業だと株価が百円を切り、「おいおい潰れんのかぁ。」と、ため息が出そう。

 90年にバブルが崩壊して株が大暴落した時でさえ、仕手株をはじめとして急騰する銘柄は必ずありました。 たとえ大暴落でも 「空売り」 や 「オプション」 などで儲けるチャンスはありました。しかし現在のような状況では、手も足も出ません。この状況が続くようだと、『冬』の時代ということになりそうです。

 分からないときは休む。 今は辛抱の時です。

過去の予想記録

 01年1〜6月 00年7〜12月  00年1〜6月 99年7〜12月  99年1〜6月

 

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by
羽柴孔明