2000年1〜6月号
2000.1
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2000.3
二月の動き NYダウが1万ドルを割り込みましたが、ナスダックの落ち込みがほとんどないこともあり、東京は動ぜず。NYと東京は切り離された感があります。『NYが調整し、東京が上げる』という投資家にとっては最高のシナリオになりつつあるようです。(いずれネット株が暴落するという考えは不変) . 三月のゆくえ NYは、1万300ドルを挟んだBOX相場、東京の低位株は底値圏でのBOX相場、日立や富士通などのハイテク組みは高値圏でのBOX相場になるでしょう。ハイテクとバイオの中で、強い企業が散発高するはずです。また、仕手株も時々賑わうでしょう。つまり、全体的には低調で特定の企業のみが高くなる傾向は当分続くでしょうね。再三言いますが、二桁銘柄は超ウルトラミラクルがない限り十年経っても二桁のままですよ。 ご存知かと思いますが、NYダウ、ナスダック指数が高いのは、ハイテクとバイオに支えられているからです。他の業種は、日本と同じく惨憺(さんたん)たるありさま。一部投機家たちがアメリカ株を売って日本株を買う、などと伝えられていますが、仮にそうであったとしても日本のハイテク、またはバイオに手を出すのみです。彼ら投機家は、低迷しているものには絶対手を出しません。 . |
2000.4
三月の出来事 一時、日経平均500円下げの日もありましたが、その後堅調に推移し、二万円を回復。NYダウも落ち着いた動きになり、またしても事無きを得ました。 . 四月のゆくえ 先月に引き続き特に大きな変化はないと思います。個別に材料の出た銘柄が散発高するでしょう。内需低位株が本格的に上げ出すのはまだ先だと思います。そして、ソフトバンクは終わったと思います。 ソフトバンクやCSK、光通信などの急落で去年大儲けしてほくそ笑んでた人も、株の怖さを思い知ったことでしょう。大事なことはさっさと売って、二度と手を出さないことです。たとえばCSKは、高値17000円の半値8500円で買った人もいることでしょう。しかし、下げ止まらず、3/31には、4800円。今後は、4千円台、3千円台の地べたを這う展開となるでしょう。少なくとも十年は高値を抜くことはできないでしょうね。株なんてそんなものです。 .. タイガーファンド破たん 米ヘッジファンドの超大物のひとり、ジュリアン・ロバートソンが主宰するタイガーファンドが破たんした。ジョージ・ソロスのクォンタムファンドとともに、世界をまたにかけてきたのだが...。 |
2000.5
四月の出来事 四月はNYダウ、ナスダックの急落もあり、日経平均で2千円以上も下げる月となりました。また、日経平均銘柄入れ替えに伴うテクニカルな動きも手伝い、不安定な一ヶ月でした。 五月のゆくえ 急落の懸念は払拭され堅調に推移するでしょう。しかし、今後どの方面が買われるのか、しっかりと見守っていく必要があります。とは言うものの、テーマで買われる時代はとっくに終わり、強い企業が今後も買われていくはずです。どの業種であれ、強いところが高くなり、弱いところが安くなる。では、どこが強い企業のなのか?それは、買われる企業です。「株は株価に聞け」ということです。 US−MMF 皆さんはドル建て預金やMMFをしていますか?私は、総資金の約5%をドル建てMMFにしています。もちろん為替リスクがつきまとうわけですが、長い目(5年から10年)で考えれば良い投資だと思います。今、ドル建てMMFは、年5%強の利回り。仮に1万ドル持っていたとして、十年持ちつづけると、約16,300ドルになります。現時点で1ドル107円、十年後に最悪の80円になっていたとしても、 現在 : 1万ドル x 107円 = 107万円。 十年後 : 16,300ドル x 80円 = 約130万円。 約2.2%の年利回りです。 最悪の1ドル80円になったとしても、2%強の利回りがあると言うことです。たった2%ではつまらないですか?しかし、これが投資というものなのです。ほんとは。 |
2000.6
五月の出来事 四月に引き続き五月も日経平均で約二千円下げました。ナスダックの急落を受けた感じが強いのですが、ナスダックよりも日本のハイテクは下げています。特に光通信が下げ止まらず、高値の約50分の一まで下げました。CTCやアルファシステムズ、ミツミ、松下通信、村田製作所、ナムコ、ユニシスなどハイテクはかなり安くなりました。また、アコム、トヨタ、本田技研、スズキ、東天紅、セブンイレブン、イトーヨーカ堂が下げました。やはりこうして見ると、上げすぎたところがもとのさやに戻った感があります。 逆に上げが目立ったのは、四月にも上昇した久光製薬。マツモトキヨシが上場来高値を更新。石川島播磨重工が高くなりましたが出来高は大型株にしてはそれほど伴ってません。また、東京ガスが堅調でした。
六月のゆくえ NYダウ、ナスダックが落ち着いてきたこともあり、とりあえず危機を脱したと思います。しかし、ダウ、ナスダックともに『底』にとどいてないことから、ふたたび暴落する可能性を残しています。夏ごろに本当の暴落がくるかもしれません。ナスダック株もいずれは光通信のように高値の何十分の一になる企業も出てくるでしょう。
1990年、今から十年前ですが、この年からバブルの崩壊が始まった。まず、2月3月に日経平均で1万円近く(25%)下げ、4月からは持ち直したものの、8月にイラクがクウェートに侵攻したのをきっかけに暴落が始まる。その年の10月には、89年の最高値39000円の約半分の20200円まで下げる。その後一昨年までの約十年間、日本の株式市場は下げ相場を形成した。 |
過去の予想記録
by 羽柴孔明 |